はむはむログ

たのしい、かつ、たのもしい日記

財産についてのはなし

普通の日記です。

今日、訳あって「しくじり先生」という番組を見ていたのですが、45歳で無職・ホームレスになった社長の話が、強烈なインパクトのあるものでした。「マネーの虎」という番組に出ていた有名な方なのだそうなのですが(当時、私はテレビを持っていなかった)、敏腕社長が破綻して、一から這い上がっていくという話でした。
印象的だったのは、負債総額100億円という金額よりも、信頼と人を失った時の社長の話でした。お金というものは流れるものですから、一度失ってもまた埋め合わせることができますが、信頼と人は得難く、失うと本当に辛いものです。その時の社長は麻布十番のバス停で寝てしのいでいたらしいのですが、きらびやかな街、東京の富裕層が多く住む街でホームレスになるのは、さぞプライドも傷付いたことでしょう。横になれば涙が頬を伝うような、追い詰められた心境だったそうです。
そのエピソードと、また別の事業をやり始めた時に、かつての社員263人の中からたった4人が戻ってきてくれたというエピソードの時は、本当に涙がこぼれてしまいました。それは見限ったかつての社員たちへの恨みつらみではなく、無力になった自分を信頼し、慕って戻ってきてくれたことに対する、筆舌に尽くしがたい感謝の念だったということです。私には社長業のような経験も、100億単位でのお金の移動を経験したこともありませんが、人を失うことの辛さというのは身に沁みて感じるので、強く共感せざるを得ません。
信頼と人を失うのは、本当に辛いことです。